別れたことについて語っておこう

別れから数日経って、変わったこともあれば変わらないこともあった。当日、翌日はふとしたこと(たとえば食材を見ただけで、とか本当に些細なこと)から別れた恋人を思い出し、泣いたりしたけれど翌々日からは一切泣かなかった。
もちろん別れずにもっと長く付き合っていけたのなら、それに越したことはないのだけれど、けれど、別れて良かったと心の底からわりと本気で思っている。それは、話を切り出された時点からずっと変わっていない。失ったものは大きい。もう出来なくなってしまったこととか考えると、やはり心にくるものはある。けれど、それでも、得たものは失ったものと同じくらい大きいと思っている。もしこのまま付き合っていたとして、私は本当にしなければいけないことをおろそかにし続け、悪い意味で彼に甘えていただろう。努力というものをせずに、本当にどうしようもない局面に立つまでただだらだらと生き続けていただろう。この別れで私は一歩大人になる機会をもらったのだ。だから、とても感謝している。本当に。
私というのは世間で言うところの「恋愛体質」ってやつで、恋人や好きな人がいたらもうそこにしか目が向かなくて、けれど、恋人も新しい好きな人もいない今、やっと自分のことに目を向けている。「こうなりたい」とか「こうしたい」とか、すごく活き活きと思っている。時間とお金の余裕が出来たら、習い事なんかしちゃいたいなー、とか、あんな資格とっちゃおうかなー、とか、空いた時間で何しようかなー、とか、もう本当にそういうこと考えるのが楽しくて仕方が無くて。
私も彼もこの先どうなっていくのかは分からない。けれど、別れたときよりもずっとずっといい女になってやるんだと、そう思っている。